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ま、タイトル通り「あったってなくたって大してかわりゃしない(by古今亭志ん朝師匠)」blogであります(苦笑)。

休み。

上記の通り。もらってないからあげる相手もいないというわけで、してみりゃ無駄はねぇ(落語「甘酒売り(だったっけ?)」より)という一日。
結局、昨日あれだけケチョンケチョンに言いのめした「私の頭の中の消しゴム」を、2ちゃんの実況スレの流れを追いつつ一日遅れで見る(タイマー録画しておいた)。
…不覚。きょうこりんの新たな魅力を発見してしまった。
「白痴美」である。
あの記憶を全て失ってしまった表情…あれで全て持ってかれてしまった。反則だよ、これ。
きょうこりん演じる主人公の両親役を演じた布施博田中好子ご両人も好演。殊にあまり感情を高ぶらせない布施博の演技は良かったと思う。弟役の中尾明慶もなかなかだった。
欲を言えば、きょうこりんはともかく、ミッチーこと及川光博が泣きすぎ(これに関しては読売新聞の「試写室」欄でも記者が突っ込んでいたが)。「男は親の葬式と言えども泣くべからず」がモットーの私としてはこの点がいまいちだったな。
とは言え、同じような状況に置かれたら私だって泣いてしまうだろう…野猿「叫び」の歌詞ではないが「俺を今すぐ殺してくれ」と言わんばかりに(嘆)。
実際、記憶を失ってしまって誰だかわからない相手に世話をしてもらうというのはどうなんだろう?たとえそれが血のつながった肉親であったり愛した人であったとしても覚えていないわけなんだから、何とも思えないわけだし、それを言葉にしようにもその言葉すら忘れてしまったとしたら…そんなことまで考えてしまった。
ただ、やはり難点もある。まず、何故きょうこりん演ずる香奈がアルツハイマーを発症したのかという原因、それと、何故ミッチー演ずる諒介が人間不信とも言えるような性格になってしまったのかという画面での説明の仕方(結局、台詞で説明すると言う一番やってはいけない方法にならざるを得なかったのが痛い)、この2点さえ何とかなればかなりの力作になったと思う。
…あ、まだあった。何故か音楽を担当したのが大黒摩季だったという点。殆ど挿入歌(タイトル不詳)のインストメロディのみだったことと、BGMなしのシーンが多かったことを考えるとわざわざ音楽担当を置かずに、過去の「火曜サスペンス劇場」などのサウンドトラックから流用しても良かったのでは?とも思う。