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ま、タイトル通り「あったってなくたって大してかわりゃしない(by古今亭志ん朝師匠)」blogであります(苦笑)。

「ウルトラマンメビウス」ツッコミレビューVol.2

第2話「俺達の翼」(脚本:赤星政尚 監督:佐野智樹 特技監督原口智生
さてさて、GUYS司令室ではリュウが、ミライが、サコミズ隊長が…かなり真剣な面持ちで考え込んでいたのでありました。何せ、第1話でいきなり正規隊員が全滅してしまったわけですから、その補充メンバーを入れなければならない…トリヤマ補佐官はというと、前回出てきた宇宙怪獣ディノゾールの死体処理で忙しい(あ、あれってやっぱり処理するんだ…)らしく、何やらイヤミったらしいことを言って司令室を出て行きましたっけ…。
とは言うものの、心当たりのある人物は前回保育園のウサギを助けるべく集まった4人の若者たち…スペイン帰りのサッカー選手・ジョージに女性オートレーサーのマリナ、医学部に通う大学生のテッペイに保育士見習いのコノミタン(微笑)…以外にいないという状況。しかしながら、4人が4人ともGUYS入隊には積極的ではないんですなぁ、これが。
コノミタンは保育士の資格を取って一人前の保育士にならなければならないという現実があるし、ジョージはスペインリーグへの復帰の方が最優先…おまけに「ウルトラマンが現れたんだろ?だったら、GUYSなんて、もう解散しちゃえよ」などと言い放つ始末…。マリナは世界グランプリ出場が見えてきたから日程的にまず無理、GUYSに憧れてライセンスを取ったはずのテッペイまで「ライセンスがあると就職に有利ですからね」などと嘯く始末…。
「どいつもこいつも、てめぇのことしか考えてねぇ!あんな奴らと一緒になんかやれっか!!」
頭から湯気を出さんばかりに怒るリュウに、ミライは反論します。
「ボクはそうは思いません!あの人たちこそ、GUYSの隊員にふさわしい人たちです!」
怪獣が迫ってくる中でウサギを無事に運び出そうと力を合わせて頑張った彼らの頑張りとチームワークを買うべきだ…ということなんでしょう。しかし、リュウは聞く耳を持たず、
「勝手にしろ!俺は俺で、一人でやる!」
と司令室を後にします。溜息をつくサコミズ隊長…。
その頃、件の謎の女は、舌なめずりをしながら都内某所の建設現場をにやり…と不気味な笑いを浮かべた表情で見つめているのでした…。

さて、場面は変わって、統合戦闘攻撃機・ガンフェニックスを格納庫でじっと見つめるリュウ
「…一人でやるって、何やるの?」
背後からの優しい声に振り向くリュウに優しく微笑むサコミズ隊長。リュウのメモリーディスプレイを胸ポケットから取ると、話を続けます。
「『他人の力を頼りにしないこと』…だっけ?セリザワ君の口癖だったでしょう…そのために必要な炎は常に心に燃やしていなければならない…」
「だから…炎を描くんだって…俺達の翼に、炎を描くんだって、セリザワ隊長は…」
リュウはセリザワのことを思い出していました…そして、それを離れた物陰で聞いているミライ…。
リュウは、新型機ガンフェニックスに、隊長と一緒に乗っていたガンクルセイダー同様、炎のエンブレムを描こうとつなぎに着替え、ペンキを出して…来た所へ、何とミライまでつなぎを着て登場してきたではありませんか!しかも、あの4人…ジョージ、マリナ、テッペイ、コノミタン(微笑)…までもが一緒に来てます!
リュウ「何だお前ら!」
マリナ「この子がどうしてもって言うから…」
ジョージ「…」
テッペイ「感激です…フェニックスネストの内部に入れるなんて…」
コノミタン「…あ、お邪魔してます」
リュウウルトラマンに地球を守ってもらえばいい…そんな風に思っているやつに、この翼は触らせねぇ!」
ジョージ「…時間の無駄だったようだな…(背を向ける)」
リュウ「…地球は俺たち人類、一人ひとりの手で守っていかなきゃならねぇんだ!それなのに地球は何故か今までウルトラマンに守られ続けてきた!俺はGUYSを、そうじゃない防衛チームにしてぇんだよ!!」
う〜む、ここで「ウルトラセブン」のキリヤマ隊長の言葉を受け継いでいる若人に回り逢えようとは!
マリナ「よしっと!…ね、つなぎ、どこ?」
リュウ「おい…何を…」
マリナ「勘違いしないで。あんたの心意気に免じて、ペイント手伝おうってだけだから」
テッペイ「ボクも手伝います!」
コノミタン「あ、あたしも…あの、ぬりえは得意なんです!(「ペンキで塗り絵をするのか君は?」とツッコミ入れていいですか?笑)」
更に無言で去ろうとするジョージに、乗りツッコミを入れるマリナ…。
「逃げるんだ?イカルガさん」
ジョージ「その名前で呼ぶな!」
マリナ「漢字で書けないから嫌いなんだよねぇ〜」
テッペイ「漢字で書けないって…(吹き出す)」
戸惑うジョージに、ミライが頭を下げます…とうとうジョージも折れました。
さぁ、ここからは6人の共同作業!
主題歌のオーケストラアレンジが流れる中、塗料を吹き付け、細かい所を刷毛で塗り、余分なペンキがかからないようにシートをかぶせ…休憩の時間は外の庭で多分食堂から差し入れされたカレーライスをてんでに食します(これがやたら美味そうなんだ)。取分け秀逸なのは、恐る恐る口を付けてみると予想外の美味さについがっつき始めるミライの描写でしょう。何せM78星雲人。カレー食べるの初めてだものねぇ(微笑)。この辺の演技は演ずる五十嵐隼士くんのセンスが光ります。
足りないペンキの缶を運び、手分けして色を塗りわけ、反目しあっていた一部メンバー(笑)も意外にいいところあるな、と互いを見交わして悟り…そんな青春群像をちょっと離れたところで満足そうに見守るサコミズ隊長の表情がまた何と優しいこと!
夜を徹した作業ゆえ、持ち込んだ毛布に包まって眠りこける一同…朝、ミライが目を覚ますともう他のメンバーたちは作業にかかっています…。
そして…ついにペイント作業オールアップ!セリザワ前隊長のファイアーエンブレムが新型機ガンフェニックスの機体に鮮やかに映えます。
ミライ「俺達の翼…ですね」
リュウ「…ああ」
そこでタイミングよく鳴り響く怪獣出現のサイレン!マンガのように速い展開です(微笑)。
つなぎ姿のまま司令室に集合する6人…早速トリヤマ補佐官が見咎めます。
「何だね君たちは!?部外者は立ち入り禁止だ!」
しかし、スクリーンに映し出された怪獣の姿を見て嬉しそうに声を上げる人物が約一名…(笑)。
テッペイ「グドンだぁ…確か35年前に東京に出現して、あの、ほら、ツインテールを食べた…あれ?」
…ドン引きしてます(苦笑)。
リュウとミライが早速怪獣攻撃に向かおうとしますが、ミライはマリナとジョージにも攻撃への参加を促します。ところが…
マリナ「勘違いしないでよ!あたしはただ、ペイントを手伝っただけだし…」
ジョージ「その通りだ!あんな怪獣の相手までするって言った覚えはない!」
ミライ「あの怪獣の鞭の動きを見切るためには、お二人の力が必要なんです!ボクたちが描いたあの翼で…『俺達の翼』で行くんです!」
ジョージ「俺達の…」
マリナ「翼…」
いつの間にやら、補充メンバーの人数分のメモリーディスプレイを用意しているサコミズ隊長…やるねぇ(笑)。
トリヤマ「サコミズ隊長!君は自分が何をやっているのか分かっているのかね!?」
サコミズ「彼らはGUYSのライセンスホルダーです。簡単なフライトシュミレーションは適性検査の段階で経験済み…でしょ?」
マリナ「…いいわ、ただし!今回限りよ…」
ま、何はともあれ出撃!「Run Through!〜GUYSワンダバ」の勇壮なメロディが流れる中、ついにガンフェニックスはその雄雄しき翼で空を翔るのです!
グドン都心部までその歩みを進めつつあります。何としても被害は最小限に食い止めなければなりません。ガンフェニックスはガンウィンガーとガンローダーに分離し、二手に分かれて攻撃をかけます。しかしながら、両手の鞭をふるって攻撃してくるグドンの前に中々有効射程内に入れません。
そこでミライは、メテオール*1の使用を進言します。一悶着あった後、補佐官はようやっと許可を下します。
リュウ・ミライ「パーミッション・トゥ・シフト・マニューバ!」
この言葉と共にレバーを押し込むと、ガンウィンガーとガンローダーは「マニューバモード」と呼ばれるモードへと変形し、超絶技術を利用した武器や攻撃手段が使えるようになるというわけなんです。但し、制限時間は1分間。それを過ぎると、再使用には1時間の充電時間が必要…というえらい非効率的な(苦笑)代物なんですよ…。
ま、それはともかく、リュウとジョージの乗ったガンウィンガーは「ファンタム・アビエイション」と呼ばれるUFOのような飛び方でグドンを翻弄します。その隙に後ろに回りこんだのが、ミライとマリナが乗ったガンローダー。
ミライ「ブリンガー・ファン・ターン・オン!」
翼部分に装備した扇風機の親分みたいな部品(苦笑)が猛烈に回転し、激烈な突風がグドンを包み込むと中空高く舞い上げます!す、凄すぎる!ついに人類はここまで来てしまったか!
そしてそのまま地面に叩きつけると、今度はガンウィンガーの攻撃ターン。ビームバルカン砲で攻撃を行った後、メテオール兵器「スペシウム弾頭弾」を発射!ちゃんとスペシウム光線発射の効果音が流れる所が芸が細かい!
しかし、グドンに致命的なダメージを与えるまでにはいたらず、グドンは再び鞭を振り回し始めます。しかし、ジョージの動体視力とマリナの聴覚が機体に鞭を当てさせません。
しかし、そうこうしているうちにメテオールの限界が…両機とも通常モードに戻ってしまいます。さらに、あまりに異常な飛び方にマリナが昏倒…已む無くガンローダーを地上に降ろすと、ミライはメビウスに変身します。
眼前に迫るグドンの鞭に覚悟を決めるリュウとジョージ…しかし、それを体を張ってメビウスが防ぎます。情け容赦なく振り下ろされる鞭に耐えるメビウス…何だかSMみたいだ(苦笑)。
尚も両腕を鞭で封じられ、身動きできなくなったメビウス…しかし、力を振り絞ってまるで「セノビー」のCMよろしく体を回転させると工事現場の中央付近…都心から離れた場所へグドンごと移動します。
リュウ「あいつ…戦う場所を選びやがった…」
感心したリュウは、ガンウィンガーのビームでグドンの鞭を焼き切ります。もう片方の鞭を引き離すとメビウスも立ち上がります(ずっと鞭が巻きついていた手首を揉んでいる辺りが非常に人間臭い動きですね)。
しかしながら、グドンの鞭は片方だけになったとは言えかなり強力。そうこうしているうちに、カラータイマーが…いつの間にやら隊員服に着替えて状況を固唾を呑んで見守っていたテッペイが、カラータイマーについて薀蓄を述べます。曰く、あれは危険信号を意味していると考えられる、と…。
トリヤマ「ダメなのか!?」
テッペイ「…まだ、『俺達の翼』があります!」
リュウ「ジョージ、まだいけるか?」
ジョージ「俺を誰だと思っている!」
真正面から果敢に攻撃を加えるガンウィンガーはグドンの前方で急速に上昇!気を取られた隙に飛びのいたメビウスは、左腕のメビウスブレスから光の刃を発生させます。第2の必殺技・メビュームブレードです。
やおら立ち上がり静かに構えるメビウス…沈黙を破るかのように走り寄ると一気に逆袈裟に斬撃一閃!正面を向いたまま切っ先を真っ直ぐ前に向けた「残心の構え」をとるメビウス…程なく、グドンの残り片方の鞭が落ち、鞭を振りかぶった姿勢のまま爆破四散するグドン!ま、あれでズバッと切れて中からヘンなもの出されても困るからこれはこれでいいんでしょう。
ともあれ、新生GUYSの初陣は見事な勝利に終わりました…ま、ウルトラマンにいいとこ持ってかれちゃったけどね。と言うわけで、以下次回!

斑鳩…確かに漢字では書きづらいわな(笑)。

*1:Much Extreme Technology from Extraterrestrial ORigin=地球外由来の超絶技術。「機動戦士ガンダム(1979)」における「ミノフスキー物理学」のような、今までの科学力では想像もつかないような超絶テクノロジー、若しくはそれを利用した兵器のこと