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ま、タイトル通り「あったってなくたって大してかわりゃしない(by古今亭志ん朝師匠)」blogであります(苦笑)。

まずはじめに。

「あれ?前回で序論は終わってたんじゃなかったっけ?」なんて言わないでください。こっちにもいろいろ説明しなければならないことがあるんですから。

そもそも、カルトGSとそうでないGSって何がどう違うの?という疑問を持たれている方も多いことと思う。ま、ぶっちゃけた話その違いはただ単に「知名度」ってことになる…んだろうな、きっと。
だが、1990年代の終わりに何故か海外で高まったGS再評価の波の中で注目されていたのは、日本ではあまり知名度のない所謂「カルトGS」だったのである。他には、実力派と目されながらその片鱗すら示せずに終わってしまったグループの曲なんかもあって、それには所謂有名どころのグループも含まれていたりした。
ただ、GSの歴史を語る上で欠かせないようなザ・タイガースやらジャッキー吉川とブルー・コメッツのようなヒット曲の多いバンドはあまり含まれていない。これはただ単に、外人と日本人ではセンスが違うから、というような問題ではなく、GS評論におけるそれまでの
 「GS=グループ・サウンズ即ち「集団で音を出している」
という捉え方が、
 「GS=ガレージ・サウンド」即ち「欧米のガレージ・パンク*1と共通項が見られるような特色がある」
という捉え方へと明らかに変化したことがその背景にあると考えられている。で、日本ではガレージ・パンクと言っても一部の人にしか理解されないのだが、欧米人は今でもそういったサウンドを好んでいる人たちが多く見受けられる(ま、あくまでも一部なんだが)もんだから、自ずから見方も違ってくる、ということになるんである*2
今は亡きGS評論の大家・黒沢進氏は「カルトGS」という用語の名付け親であるが、この「カルトGS」なる言葉ができるまでは、GSのバンドはその知名度に応じて「A級・B級・C級」という呼ばれ方をされていたものであった。そこで、…なかなか本論に入れなくて申し訳ないのだが、次回はこの「A級・B級・C級」という呼ばれ方をするバンドとはどういうバンドなのかについて少し検証してみることにする。ま、検証と言ってもあまり大したことはしないので、次回も気軽に見ていただければ幸いである。

*1:1960年代半ばくらいに、ビートルズの渡米等に影響を受けたアメリカのロックフリーク青年たちが始めたと言われている、現在のパンクの原型とも言えるようなロックサウンド。その名のとおり、ガレージをレコーディングスタジオ代わりにして急場しのぎでレコーディングされたことが由来。特徴としては、純粋にバンドのみの演奏であるスタイル、ファズが利きまくったギター、安っぽい音色のキーボード、絶叫調のヴォーカル…などが挙げられる。

*2:尤も、筆者が中学生くらいのときに俄かに起こった「ネオGS」と呼ばれるムーブメントの中心にいたバンドの面々は、GSとガレージ・パンクの共通点に早くから注目しており、所謂ヒット曲が多いようなグループの曲はあまりやりたがらなかったという傾向がかなり強かった。ただ、日本の音楽ジャーナリズムがこういう「分かっている人たち」に対して下す評価は往々にして冷淡極まりない。そのくせ、売れてさえいれば音楽のおの字どころか何も分かっちゃない連中に対しては下へも置かないような扱いをするんだから始末に終えないもんである