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ま、タイトル通り「あったってなくたって大してかわりゃしない(by古今亭志ん朝師匠)」blogであります(苦笑)。

パープル・シャドウズのお話。

実はGS時代から一度も解散せずに活動を地道に続けているバンドがある。そのバンドはかつてオリコン2位を記録した大ヒット曲を持ち、さすがにオリジナルメンバーではないのだが未だ息長く活動している。そのバンドの名は、パープル・シャドウズ。「GS=歌謡曲」という固定観念を決定づけたという観点からすると、近年の「日本におけるガレージ・パンクとしてのGS」という考えを第一とするGS研究家たちからは真っ先にオミットされるバンドである。
ただ、私が最初に聞いたGSの曲は、実はこのグループの最大のヒット曲「小さなスナック」だったのである。何というか、子供でも歌えてしまいそうな平明極まりないメロディラインとシャッフルっぽい弾んだリズムがまだガキだった私にもすぐに親しみを持たせたのだろう…な、きっと。
この「小さなスナック」の大ヒットのせいか、その後のシングルはどれも小ヒット程度にとどまってしまったわけだが、このグループはこのグループなりの持ち味があるわけだし、たまにはこういうちょこっと変わったグループがあってもいいじゃないか、というひねくれた考えを持つ私としては何だかほっておけないグループである。
リーダーでありリードギター担当の今井久氏の弾くギターの音色はとてもクリアで繊細な感じを受ける。母親が筝曲の師匠ということもあったからか、デビュー・アルバムにはインスト曲が何曲か収められているのだが、そのうちの一曲「さくらさくら」は、日本における「エレキの神様」寺内タケシが「津軽じょんがら節」でエレキギター津軽三味線のように演奏したのに対して、彼のギターはさながら琴。同じ和楽器的アプローチでもかなり嫋々とした音色がビートの利いたサウンドに乗って心地よく響くあたりはかなりインパクトがある*1
これに、主にリード・ヴォーカルを担当するベースの綿引則史氏の甘ったるい声が色をつければ、もう他の追随を許さないパープル・シャドウズ・サウンドの完成である。因みに、綿引氏もステージに立つことが多いが、現在は別に正式メンバーというわけではないらしい。
そう言えば、確かプロレスラーのミル・マスカラスの入場テーマを歌っていたカナダのロック・バンド、ジグソーに何となく似てるなぁ、とたった今思った。彼らも確か解散していなかったはず。彼らの代表曲「スカイ・ハイ」は確か彼らにとって唯一のヒット曲であったはず…パープル・シャドウズも「小さなスナック」を演奏するときだけはえらいファンも盛り上がってくれるそうであるから、ほんの少しの冗談をこめて、彼らを「日本のジグソー」と呼ぶことにしよう。あ、ジグソーの方がデビューは後だったか…。
こんな感じで雑談っぽくGSについてこれからは語ってゆくつもりなので、次回もよろしく…あ、次回のテーマまだ決めてなかった(泣)。

*1:尤も、寺内タケシはかなりベンチャーズを意識していたようだが、「イギリスのベンチャーズ」ことシャドウズを参考にしていたギター・インスト・バンドも日本には結構いた。そのうちの一つ、井上宗孝とシャープ・ファイブも箏曲家宮城道雄の代表作「春の海」を演奏している。ましてそのバンド名に「シャドウズ」と謳っているパープル・シャドウズである。ハードさよりかは繊細でメロディアスなサウンドを選択しようとしたら…ということで、琴の音色に向いたのかな?とも思えなくもない。